《 第47話 》 「彼の正体は・・・」
【 あらすじ 】 ユリが死んだと思い込むタイガーは、田坂やお由の冷淡な態度に不満を募らせる。田坂は祝事務所を訪れ、月光仮面が持ち去った爆弾の捜索協力を要請する。祝は快諾するが、田坂に事件当日の様子を質問する。
どくろ仮面を除く一味幹部(?)の会話。
お由 「タイガー、いまさら首領に逆らったってしょうがないじゃないか。ユリはもう、毒のために・・・。」
タイガー 「本当に毒を仕掛けたのか?」
お由 「命令だからねえ、仕方がないさ。」
タイガー 「ユリ・・・。」
お由 「ぬっほっほ。しっかりおしよ。せっかく今まで働いてきて、いまユリさんのために失敗したら、せっかくの賞金がいただけなくなるじゃないか。」
タイガー 「お前には俺の気持ちなどわからんっ。」
田坂 「タイガー、お互い、今となっては悪党らしく生きるしかないぞ。首領の批判はよそう。彼だって欧州本部の命令で動いているんだ。もし失敗すれば、彼自身の運命だってわからんのだよ。」
タイガー 「しかし、あんたはよく無事でいられますね。防衛庁のジョー発爆弾を月光仮面にしてやられ、この責任はどうなるんだ。」
田坂 「いちおう俺も責められたよ。しかし、奪い返せばいいだけだ。その手はこれから打つ。」
お由 「そうだとも、取ったり取られたりは仕方がないさ。一番困るのは、ユリさんのように捕まることだからね。」
タイガー 「おい、もう一度いってみろ。」
お由 「おや、怖いこと。」
田坂 「タイガー、個人感情にとらわれちゃいかん。こうしているうちにも首領の目は光っているのだ。ユリのことよりも、自分を大切にしたほうがいいぞ。」
こうしてみると、どくろ仮面一味は、どうやら一枚岩ではありません。それもそのはず、欲望で繋がっているだけで、仲間であっても万事が他人ごと。仲間としての「こころ」が繋がってないのです。だから、一本釣りされて、泣き落とし戦術で攻めらたら苦もなく落城です。
余事ながら、「首領」って、未だに何処かの国で尊称として遣われているような・・・。昔は、よからぬ集団の頭目を指す言葉としてよく遣われていたと思いますが、今はほとんど死語に近いですね。
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