《 第21話 》 「奇妙な手紙」
【 あらすじ 】 祝探偵事務所に月光仮面宛手紙が届く。手を引かなければ繁と木の実の命を奪うとの脅迫状だった。同じ手紙が柳木博士にも届いていた。月光仮面は祝十郎のようだと思う柳木親子。そこへ山本が自社に届いた手紙を持ってくる。
祝探偵事務所前。今朝は、カボ子が清掃している。そこへ、郵便配達員(男)が自転車でやってくる。
郵便夫 「速達です。」
カボ子 「ご苦労さま。」
たったこれだけの会話ですが、今ではこうした“人と人とのふれあい”がますます減って来てはいますまいか。
柳木博士邸。月光仮面宛手紙を巡って。
博士 手紙を手に 「『月光仮面に告ぐ。再び動けば、繁と木の実の命はないものと知れ。どくろ仮面』」
あや子 「どうしてこの手紙をあたしたちのところに・・・。」
博士 「月光仮面の正体も居所も皆目わからないが、こうしておけば、我々の口から自然と月光仮面の耳に入る。そう計算してのことに違いない。」
あや子 「じゃ月光仮面は、いつも私たちの身辺に居るということと同じね。」
博士 「お父さんはそう思っている。」
あや子 「まるで(祝)十郎さんみたい。」
博士 「うむ。祝十郎の化身・・・。そんな気もするが、祝君なら何も私たちから姿を隠す必要はないはず。」
あや子 「あたしもそう思うわ。でも、じゃあ誰に頼まれて?」
とみ 「あの、東都タイムスの山本さんがお見えになりましたけど・・・。」
博士 「山本君が?」
とみ 「はい、応接間にお通ししておきました。」
博士 「いや、こっちへ来てもらってくれ。」
とみ 「はい。」
あや子 「また何かあったのかしら?」
博士 「気の毒だが、山本君もこの事件にすっかり巻き込まれてしまった。」
あや子 「お気の毒ねえ。」
博士 「仕方がないだろう。下手をすれば山本君ばかりではない、日本国民全体の運命に関わる重大事件だからね。困ったことになった。」
山本 「失礼します。」
博士 立ち上がって 「おお、ま、ま、こっちへおかけなさい。」
山本 「はっ。先生、これをご覧ください。」
博士 「うむ。同じものだ。同じものが私たちのところへも配達されてますよ。」
このあと、第22話では五郎八も加わります。
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