第四學年用第一〇課「曾我兄弟」
一、富士(ふじ)の裾野(すその)の夜(よ)はふけて、
うたげのとよみ靜(しづ)まりぬ。
屋形屋形(やかたやかた)の灯(ひ)は消(き)えて、
あやめも分(わ)かぬさつきやみ。
二、「來(きた)れ、時致(ときむね)、今宵(こよひ)こそ、
十八年(じふはちねん)のうらみをば。」
「いでや、兄上(あにうへ)、今宵(こよひ)こそ、
ただ一撃(ひとうち)に敵(かたき)をば。」
三、共(とも)に松明(たいまつ)ふりかざし、
めざす屋形(やかた)にうち入(い)れば、
かたき工藤(くどう)は醉(ゑひ)臥(ふ)して、
前後(ぜんご)も知(し)らぬ高鼾(たかいびき)。
四、「起(お)きよ、祐經(すけつね)、父(ちち)の仇(あた)、
十郎(じふらう)・五郎(ごらう)、見參(けんざん)。」と、
枕(まくら)を蹴(け)つておどろかし、
起(お)きんとするを、はたと斬(き)る。
五、仇(あた)は報(むく)いぬ、今(いま)はとて、
「出合(であ)へ、出合(であ)へ。」と呼(よ)ばはれば、
折(をり)しも小雨(こさめ)降(ふ)りいでて、
空(そら)にも名(な)のるほととぎす。
歌は聞き覚えありません。それでも、曾我兄弟の物語はよく知っています。昔、「富士に立つ影」とかいう東映映画があったと思います。
鎌倉時代の出来事ですが、この頃、太刀の帯刀方法が後年と違いますね。刃の部分が下向きに帯びています。こんなつまらないことに関心があるんです。時代劇では、どちらかというと戦国時代以前に興味がありますね。源平合戦がいい。
ありがとうございました。
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