このところ、喫煙者は肩身が狭い。嫌煙を主張する人々が主導権を握り、次々と愛煙家を片隅に追いやっている。職場禁煙、路上禁煙、公共施設禁煙、乗り物禁煙、あげくは家庭で迷惑者扱いだ。ベランダに追いだされて、否応なくホタル族と化し、独り寂しく吸わなければならない。
まだ航空機で喫煙が許されていた頃、指定された喫煙席でタバコを吸ったにも拘らず、隣席の女性に、無言ながら露骨に嫌な顔で睨みつけられたことがある。悪いことをしたわけでもないのに、まるでこちらが悪人であるかのように仕立てられてしまった。まさに、非喫煙者の横暴ではないのか。欧州までの12時間は塗炭の苦しみであったが、以後吸う勇気が湧かなかった。この精神的苦痛をどうしてくれる。
カナダの親戚を訪ねたときは、叔父が病気で禁煙中とあって、従妹に室内での喫煙を禁じられてしまった。この国も嫌煙家が強いようで、あらゆる建物では禁煙が徹底している。広大な土地柄、野外で吸えばよいのだが、タバコの吸殻を見かけることがない。人がいないのだから、当然か。いずれにしても、大自然の環境汚染に協力する気にはなれない。
非喫煙者の気持ちはわかるし、マナーの悪い喫煙者がいることも事実である。それでも、喫煙場所は確保していただきたい。路上禁煙区域の秋葉原にはJT関連施設の「Smoker'sRoom」がある。外からは“檻に入れられた喫煙者”に映るが、まあ仕方あるまい。このような施設があれば、決してわがままは申しません。
2006年2月13日(月)の記事
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