「気」とは、広辞苑によると、次の五つの意味を持つ。
① 天地間を満たすと考えられるもの。
「天気」「気候」「気象」
② 生命の原動力となる勢い。
「精気」「元気」「気勢」『きせいを発する』は奇声
③ 心の動き・状態・働きを包括的に表す語。
「根気」「心気」「気が短い」
④ はっきりとは見えなくても、その場を包み、
その場に漂うと感ぜられるもの。
「空気」「大気」「酒気帯び」「雰囲気」「気が詰まる」
⑤ その物本来の性質を形作るような要素。
「気の抜けたビール」
用語例を示すと、実にたくさんある。
・気がある
・気が置けない
・気が気でない
・気がつきる(退屈する)
・気が遠くなる
・気が通る(察しがよい)
・気が取り上す(逆上する)
・気が引ける
・気が触れる
・気が減る(やきもきする)
・気で気を病む(必要もないのに心配しすぎて自ら苦しむ)
・気は心
・気を失う
・気を尽す(気疲れする)
・気を付ける
・気を通す(気をきかす)
・気を取られる
・気を吐く
・気を引く
・気にさわる
・気を持たす
「気」というと、何か霊的な響きがあり、神秘的だ。科学的合理主義とは、相容れないものの一つであろう。現代社会は、欧米流近代化の病弊が蔓延している。今こそ、気を取り戻し、日本古来の精神を蘇らせる必要がある。「病は気から」ともいうではないか。
2006年2月17日(金)の記事
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