習氏、台湾統一は「歴史的必然」 新年あいさつで決意
2023/12/31(日) 22:08配信/KYODO(共同通信)電子版
【北京共同】中国の習近平国家主席は31日、国営メディアを通じて新年を迎えるあいさつを発表した。「祖国統一は歴史的必然だ」と述べ、台湾統一への決意を改めて示した。「両岸(中台)同胞が手を携え、心を合わせて民族復興の偉大な栄光を享受すべきだ」と訴えた。
台湾総統選を24年1月13日に控え、習氏は統一への意欲を繰り返し表明している。23年11月のバイデン米大統領との会談や、12月の毛沢東生誕130年を記念する演説で、台湾を「必ず統一」すると述べた。中台の緊張が高まりそうだ。
習氏は、欧米とは異なる「中国式現代化」を着実に推し進め、経済の安定成長を実現しなければならないと語った。
コメント総数;12件
一、
中国はモンゴル帝国領土を中国領土と言い出して未来の中国地図に日本が中国になってる地図を発表してるからね
モンゴル帝国領土にはモスクワも含まれていた筈だから台湾どころか大きな戦争になる
二、
一帯一路の悪意も判明しイタリアも脱退、国内経済も破綻、後は、国民のナショナリズムを煽って、人民軍による、周辺国への侵略しか、中国共産党による中国を維持出来なくなる。
三、
どうして台湾が中共の祖国になるのか?こういう滅茶苦茶な国が幅を利かすとは。日本も米国もしっかりして欲しい。先ずは尖閣を軍事基地にすべきだろう。
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中国に「共存」呼び掛け 台湾の蔡総統、最後の元旦談話
1/1(月) 12:15配信/JIJI.COM(時事通信)電子版
【台北時事】台湾の蔡英文総統は1日、総統府で任期中最後となる元旦談話を発表し、統一圧力を強める中国に対し「安定した平和と共存の道」を目指して協力するよう呼び掛けた。
台湾海峡の平和維持に中台双方が責任を持つとして、「できる限り早く健全な交流が再開することを望む」と述べた。
蔡氏は「挑発せず、屈服もしない」と中国の脅威に対する姿勢を改めて説明。「(統一でも独立でもない)現状維持の約束を守り、国防力強化の決意も示し続けてきた」と自身の実績を強調した。今後も国際社会と協力し「民主主義と平和を守り続けることが台湾の唯一の選択肢だ」と訴えた。
コメント総数;17件
イ.
今後も国際社会と協力して、民主主義を守って行く、決して中国の脅しには屈しない。 そのとおりでしょう。長年自由と民主主義を享受して来た台湾に、今更中国共産党の支配下に入れと言われても、無理な事でしょう。香港の二の舞いは御免でしょう。習近平さんは必ず台湾を自国に組み入れると、統一に熱意を燃やしていますが、国際社会で何としても阻止して頂きたいものです。
ロ.
地中海世界なら、さしずめマルタ騎士団のような台湾。民主主義と平和を守り、自国民の自由の確保を目指す姿勢は日本や米国に共感を呼んでいる。日米豪台連合でしっかり中国共産党に対抗しなければならない。
ハ.
蔣介石軍事独裁政権が大陸反攻を唱え戒厳令を敷いていた時代の民主化運動の担い手として結党した民進党が大陸と距離を置き、逆に国民党のほうが中共に対して融和的なのは歴史の皮肉である。
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蔡総統「世界のキーワードの中には必ず台湾がある」
2024/01/01 13:32配信/フォーカス台湾(中央通訊社)日本語電子版
(台北中央社)蔡英文(さいえいぶん)総統は1日、総統府で新年の談話を発表した。今年5月で2期8年の任期を終える蔡総統は、自身にとってこの8年のキーワードは「世界」だったと振り返った上で「もしこの8年の世界のキーワードは何かと問われれば、そこには必ず『台湾』がある」と述べた。
蔡総統は、この8年に世界の構造は劇的に変化したと言及。ロシア・ウクライナ戦争や新型コロナウイルスの流行、極端な気象の頻発、民主主義と権威主義の再衝突などを挙げ、この8年で民主主義は地政学上で守らなければならない要塞になり、さらには国際的なサプライチェーン(供給網)で搭載しなければならないコアになったと語った。続けて「台湾も本当に変わった」とし、「これまでと違うのは、台湾はもはや忘れ去られておらず、2350万の台湾の人々は世界の変化、ひいては世界を変えることに関わった」と強調した。
また「現状維持の約束を守り、国防強化の決意を示す」と言明。台湾は挑発せず、屈せず、この上なく固い信用によって国際社会の信頼を勝ち取っていくと力を込めた。
談話発表後の質疑応答で、中国の習近平国家主席が先月31日に発表した新年の談話で「祖国統一は歴史的必然」との見解を示したことに対するコメントを求められると「われわれは民主主義国家であり、将来的に中国とどのような関係を形成するかは民主的手続きによって最終的に決定されなければならない」と述べ、民主主義の原則にのっとり、台湾人の共通の意志によって両岸(台湾と中国)関係の行く末を決定すべきだとの考えを示した。
(王揚宇、葉素萍、温貴香/編集:名切千絵)
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中台首脳の国家観を知る上で参考になる報道だと思ったので、日台三通信社のジャーナルを並べてみた。各社の政治的スタンスは、左派系共同、中道系時事、政府系中央となろうか。ただし、記事自体にそうした政治色は感じられない。その昔、『国家の品格』(2005年/藤原正彦著)という書物があった。ここで問題にしたいのは、習近平と蔡英文両氏の対照的な国家元首としての品格である。
【品格】-尊严(中文)-
その人やその物に感じられる気高さや上品さ。品位。
【尊厳】-尊严(中文)-
気高く犯しがたいこと。また、そのさま。
転載の文面が日本語なので、原語(北京語)のニュアンスが伝わらないが、チャイナウオッチャー石平氏に言わせると、習氏が品性下劣な北京語とすれば蔡氏は気高い北京語、なのだとか。石平氏の言を俟つまでもなく、品格に於いて誰もが蔡氏に軍配を上げるだろうことは想像に難くない。
では、どうすれば品格を身に着けることが出来るのか。品格とは抽象的概念なので何を以て品格とするかはなかなか難しい。が、客観的な事実として、蔡氏には国民の直接選挙を経ることによって国民的支持という揺るぎなき〝お墨付き″があるのに対し、中国共産党内の密室で推戴されただけの習氏に国民的支持があるかどうか甚だ疑わしい。
品格に似た語に風格や貫禄がある。
【風格】-风格(中文)-
その人の容姿や態度などに現れる品格。
【貫禄】
からだつきや態度などから感じる人間的重みや風格。身に備わった威厳。
風格や貫禄と言い換えると、そうした男っぽい言葉とは無縁の蔡氏には些か分が悪い。まあ、外見上のことだから意識すれば強そうに見せかけることも出来る。習氏の場合、根っから風格や貫禄があるようには感じられず、虚勢を張ってそう見えるようにしているのことだろう。イメージ的には強者(習近平)が弱い者(蔡英文)いじめしているように映るが、実際はどうなのだろう。
推測の域を出ないが、チカラの信奉者である習近平は自分が強者であると錯覚していると思う。逆に女性である蔡英文は自身が弱者との自覚があるはず。ところが、【人間は一人では生きて行けない弱い生物】というのが厳然たる真理なのだ。平家物語ではないが【盛者必衰の理をあらわす】のが現実である。
日本文化が他文化と決定的に異なるのは、仏教的諦観もあって【人間は一人では生きて行けない弱い生物】であることを悟ったのだ。家族を中心に村(むら)という共同体のなかで、互助互譲互恵の精神に基づく役割分担型社会を形成していった。
結論として、弱さを知ることで智慧が生まれ、自分が苦も無く出来る能力をそれが出来ない他人のために使い、逆に自分が出来ないことを他人に助けて貰うという相互補完し合うことで世の中の歯車が上手く回転するということだ。小は夫婦間から大は国家運営にも応用できる処世術なのである。昔から謂うではないか、〝独身では半人前、夫婦で一人前″と。
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