「日本人の入店お断り」撤去要求
中国当局、反日過熱抑制か
9/7(木) 17:40配信/共同通信電子版
【北京共同】中国遼寧省大連で「日本人の入店お断り」との張り紙をした焼き肉店に当局が撤去を求めたことが中国の交流サイト(SNS)で物議を醸している。東京電力福島第1原発の処理水海洋放出開始から7日で2週間。当局は日本への嫌がらせを容認してガス抜きを図る一方、反日感情の過熱は抑え込もうとしているとの見方もある。中国に住む邦人らは事態が沈静化に向かうかどうか注視している。
大連の焼き肉店の動画は今月4日ごろに投稿された。張り紙は日本語と中国語で記され、店主が当局の撤去要求を拒否したとした。短文投稿サイト、微博(ウェイボ)には「愛国心の表れだ」「民族の英雄」と店主を支持し、当局の対応を疑問視する書き込みが相次いだ。
これに対し中国世論に影響力があり、共産党機関紙、人民日報系の環球時報で編集長を務めた胡錫進氏は「店主に賛成しない。国家間の対立を差別的行動に転じさせてはならない」と戒めた。関係者によると店主は最終的に地元政府や警察に従い、張り紙を撤去した。
コメント総数;5050件
♦門倉貴史(経済評論家)
2012年の尖閣諸島国有化に伴う反日デモ・暴動の際も、中国当局は早い段階で沈静化を図った。
日本企業が「チャイナ・リスク」を強く意識するようになり、中国から撤退する動きが相次ぐようになったからだ。中国から撤退した企業は東南アジア諸国に拠点を移した。
今回、中国当局が行き過ぎた反日行動の封じ込めに乗り出したのも、2012年の二の舞いになることを懸念したためと考えられる。
結局、反日デモ・暴動は、日本企業の中国からの撤退を誘発することになり、外資導入をテコにした高成長を目指す中国経済にとっては大きな痛手となってしまう。
♦中島恵(ジャーナリスト)
日本に対する直接的な嫌がらせ行動はすでにかなり沈静化していますが、国内にはまだこうした過激なものもあり、一部のSNSで盛り上がったり、燻ったりしています。反日感情の過熱は、その矛先がいつ自国政府に向かうかという危険性もあり、当局としては、どこまでガス抜きをさせるかコントロールが難しい問題です。環球時報の元編集長の発言は対外的なものであり、大きな影響力を持つことから、撤去されたのでしょう。
♦益尾知佐子(九州大学比較社会文化研究院教授)
この件では私は胡錫進氏に賛成です。中国当局が反日感情の加熱を抑制する方向に舵を切ったのは歓迎すべきことです。
隣国同士なので、日中関係はどうしても感情に支配されやすい側面があります。しかし、こういう排外主義はいったん広がり始めると加速します。その点では、一人一人の考え方や行動が国際関係の底流を決めるのだと思います。また、この例は中国ですが、日本ではどうでしょう。日本に住む中国の方々も、心情は少し複雑なようです。
最近、仕事で北海道を訪問した中国の友人が、海鮮丼を食べてる写真を送ってきてくれて、ちょっと嬉しかったです。
♦高橋浩祐(米国外交安全保障専門オンライン誌東京特派員)
このニュースとほぼ時を同じくして、中国外務省の毛寧副報道局長は7日の記者会見で、李強首相がインドネシアで6日に岸田首相と行った立ち話で、日中平和友好条約調印から今年で45年を迎えたのを契機として「両国関係の改善と発展を推進したい」との意向を伝えたと説明した。中国は処理水問題でASEAN諸国をはじめ、他国からなかなか支持や共感が得られないことから、振り上げた拳を下ろしにきているのか?あるいは処理水問題では譲らないものの、対話は継続したいということのなのか?あるいは、中国は豪州との関係改善も進めていることから、米国相手に日米豪印の協力枠組み「クアッド」をより一層揺るがすためにも日本とも関係改善を本当に目指しているのか?今後の中国政府の動向が注目される。
一、入店お断りといわれても、別に困ることはないんじゃないかと。むしろ、2度と行かないほうがいい。
中国で焼き肉といわれても、おいしそうなイメージ湧かないし、現地の日本人向けだとしたら、日本人が行かなくて困るのは店側のほうじゃないかと。
二、コロナ前に旅行で北京に行ったことがありますが、上海と比べて観光客がとても少なかった印象があります。実際、拉致されたりとか良い話は無い国ですからねぇ・・・。
今回の中国の行いはますます中国嫌いな人を生み出すだけで、観光で中国本土へ行く人は激減するのは、間違いないだろうねぇ。
仕事で行く人は「またかぁ~」って、感じでしょうが。
エジプト並みに世界遺産や観るところは本当に多い国なので、観光大国としてもポテンシャルが高いのにもったいない事をするなぁ~と思う。
三、ゼロコロナを無理強いしたかと思ったら、突然ノーガードにしたり、
処理水攻撃したと思ったら、もう収拾始めたり、
むちゃくちゃ。
特にゼロコロナでは、経済を壊しまくった結果、若者の職が無くなって、
少子化が加速して事態は只々悪化。
日本のバブルもアメリカのサブプライム問題も知ってるはずなのに、
不動産は派手にこわれちゃったし。
あまり肩入れしない方が賢明。
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前稿とは別件の反日ネタである。世界広しと言えども、日本を仇なす国は特亜三国(中国・韓国・北朝鮮)だけと相場は決まっている。ただし例外もある。1970年代初頭のタイで学生らを中心とする日本製品不買騒動があった。この時、プミポン国王(当時)の一喝で騒乱隊は一斉に平伏したという。国王宣わく『キミらの街宣車はトヨタ、手にするマイクはソニー。みんな日本製ではないか。味方と敵を取り違えてはいけない。』
この事件にはウラがあって、中国共産党の政治プロパガンダに操られた外国人を「毛沢東派」と当時呼んでいた。騒ぎを起こしたタイ学生らは、この毛沢東派だったというわけ。中国共産党の政治工作は、我国や欧米先進国だけに限ったことではないのだ。
では中共政治工作の背景には何があるのか? 飽くまで個人的な推論に過ぎないが、日米欧先進国(G7)に対する妬み嫉みの類ではなかろうか。
【妬み】-ねたみ-
相手に対して羨ましくも憎らしく思う感情
【嫉み】-そねみ-
相手に対して羨ましくも悔しく思う感情
妬み嫉みは気高き精神とはウラハラの、自分が相手より劣ることを認めた感情であるがゆゑに、ウソ八百で相手を貶める一方、必要以上に偉ぶったり威張ったりするのもそのためだ。
これまで悪し様に中国共産党を罵ってきたが、ただ一つ「自力更生」の標語だけは気に入っている。
【自力更生】-じりきこうせい-
他人の力を頼らず、自分自身の力だけで困難な状況を克服すること。
この標語は、国連(UN)の中国代表権が中華民国(「台湾」ではない)中国国民党亡命政権に握られ、国際的に孤立していた1960年代までの中華人民共和国内に掲げられていた。当然ながら英領香港、葡領澳門、中国国民党占領下の台湾などでは見られない光景であった。要するに、中共妬み嫉みの対象であった日本や米国のほうが、国力全般にわたって中国を大きく凌駕していた時代の話である。
中国共産党と日米の違いを文明的に捉えるならば、各々の人生観や宗教観に繋がる。神を否定する中共の場合、支配するかされるかによって天国と地獄ほどの違いがあるので、権力者に媚び諂い、抵抗できない貧困・弱者層をこれ見よがしに虐めることでウサを晴らすしかないのが現状なのだ。米国も成り立ちは似たようなものだが、支配層に宗教(キリスト教)的自覚やエリートとしての責任感(≒騎士道精神)が遺っている分、まだマシだ。
中共(≒中国)・米国に比べると我が日本は独特である。底流には仏教的無常(無情ではない)観がある。
【無常】-仏教用語-
この世の一切のものは常に生滅流転して、永遠不変のものはないということ。
特に、人生のはかないこと。
これにより、人生の儚さを知覚すると同時に、弱者敗者の姿を「明日の我が身」に置き換え、憐憫の情けをかける「他者への思い遣り」という神や仏のようなアガペーと慈悲心の両面を兼ね備えるに至ったのである。
【慈悲心】
あわれみいつくしむ心。いわゆる「仏心(ほとけごころ)」のこと。
【アガペー】-キリスト教用語-
神の、人間に対する自発的、無条件的絶対愛。
新約聖書の中でのイエス=キリストの受難と復活に象徴的に示される愛。
エロスと区別される。
こうした神仏と同等の慈愛の精神を、一般庶民まで具備していることは、特亜三国はおろか欧米先進国さえ逆立ちしても手に入れることのできない財産7なのだ。ところが、当の日本人は周りがみんなそうだから、何よりも得難い貴重な財産であることに気付いていないのだ。
結論は、無神論者中国共産党に神や仏は存在しない。欧米先進国にキリスト教的神は存在するが、人間との明確な区別があって人間が神になることは不可能。しかし日本の場合、死者はみんな「仏様」として崇められ、護国の英霊や偉人は「神」として神社に祀られる。つまり、〝世のため他人のため″に尽くせば、誰でも「神様」になれるのだ、となる。
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