英トラス前首相「台湾は自由の灯」対中団結を IPAC
2/17(金) 23:37配信/産経新聞電子版
英国のトラス前首相は17日、国会内で講演し、専制主義を強める中国に対し、自由主義諸国の団結を呼び掛けた。日米欧の国会議員らでつくる「対中政策に関する列国議会連盟(IPAC)」などが共催した国際会議「人権外交フォーラム」で語った。主な内容は以下の通り。
日英の絆は強みを増し、自由と民主主義を愛する国々と団結しようとしている。ただ、民主主義のもとに暮らす世界の人口は30年前に比べ減り、独裁国家は新たな世界秩序を作ろうとしている。
私は中国文化を尊敬する一人だ。ただ、中国の共産党政権は自由をコントロールしている。「立ち向かうのは無理だ」「全体主義的な中国は仕方がない」という声がある。そんな運命論を否定したい。われわれは中国に対し、中国の国民が政治的自由、経済的自由を得るべきだと伝えねばならない。
英国は対中関係において黄金の時代があった。レッドカーペットを敷き詰め、中国の国家主席を華々しくお迎えした。誤ったメッセージを送ったことになる。その数年後、中国共産党は2期10年の慣例を破り習近平総書記(国家主席)が3期目の続投を決め、影響力を世界の舞台に駆使するようになった。
あまりに多くのことをわれわれは無視していた。天安門事件、ウイグルの再教育施設、「一国二制度」が解体された香港。世界は見て見ぬふりをした。
台湾は自由の灯だ。だが、台湾を支配しようとする習氏の野心ははっきりしている。もっと大きな声で「それは受け入れられない」と北京に伝えないといけない。台湾との絆を強め、より多くのことを今、行うことで、「悲劇」を防ぐことができる。
北大西洋条約機構(NATO)と太平洋の同盟国の間に、より緊密な協力が求められている。英国と日本は今年1月、英軍と自衛隊が共同訓練などで相互訪問する際の手続きを簡素化する「円滑化協定」に署名した。防衛上の協力を深め、複雑な演習ができるようになった。英国のインド太平洋での安全保障も満たされる。日本は昨年、国家安全保障戦略など「安保3文書」を改定し、防衛費の増額も打ち出した。岸田文雄首相にお礼を申し上げたい。
われわれは目標を定めた不正な貿易慣行に抗議しないといけない。中国は2020年11月、豪州産のワインに高関税を発動した。新型コロナウイルスの発生源について第三者による調査を求めたモリソン前政権に反対するためだ。一方、中国主導の巨大経済圏構想「一帯一路」のプロジェクトは非常に広大で、世界全体に影響力を与えている。
先進7カ国(G7)は、自由と民主主義のために立ち上がる基礎となる。G7に豪州を加えた名目国内総生産(GDP)は世界全体の50%を超える。この経済力を使い、民主主義と自由を守ろう。どの国に投資し、貿易をし、どの技術をどの国に輸出するかを決めよう。
英国は、ロシアのエネルギーをサプライチェーン(供給網)から分断し、中国の華為技術(ファーウェイ)を中心業界から排除した。ほかの自由主義国も中国への技術輸出について考え直してほしい。
G7は22年6月、途上国のインフラ整備を支援する新たな多国間枠組み「グローバル・インフラ投資パートナーシップ(PGII)」を打ち出した。英国は「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)」承認の最終段階にある。より多くの国を包含し、自由貿易のルールに根付いた世界の秩序を促進しないといけない。台湾にも入ってほしい。
われわれは台湾とビジネスを続け、国家としての台湾のステータスを高めるべきだ。台湾は世界保健機関(WHO)に参加できず、台湾への情報のアクセスに害を与えている。台湾から学ぶべきものが多いことは、パンデミック(世界的大流行)の時代に経験した。台湾の人々が台湾のために声を挙げられる環境が重要だ。
過去を研究し、未来を定義しよう。過去の学びを大切にしないといけない。ロシアのウクライナ侵攻に関し、西側諸国はモスクワの敵対的な行動に対し、声を挙げなかった。中国への対応が遅れれば、その影響は長年にわたって残ることだろう。台湾に対する軍事的な介入は戦略的な間違いだと分からせる必要がある。
国際社会は経済的、軍事的な援助を台湾に与えるべきだ。台湾の国益、台湾の国民を守ることは航行の自由の確保につながり、われわれの国益を守ることにもなる。自由と民主主義を標榜する国は協力し、自由で平和な世界を守らないといけない。
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林昶佐立法委員、東京開催の国際議連会合に出席
台湾への支持表明を呼び掛け
2023/02/17 19:06:26配信/フォーカス台湾(中央通訊社)日本語電子版
(台北中央社)無所属の林昶佐(フレディ・リム)立法委員(国会議員)は17日、東京都内で開かれた「対中政策に関する列国議会連盟」(IPAC)の会合に出席し、国際社会に対し、台湾への支持を固く、明確に示すよう呼び掛けた。その上で、台湾との公式な関係を次第に正常化し、台湾を支持する力をはっきりと、固く、永続的にするよう訴えた。
林氏の事務所が同日、報道資料で発表した。
IPACは日本や英国、オーストラリア、カナダ、欧州各国、台湾などの国会議員で構成される。会合には50人以上の国会議員が出席し、人権侵害行為への制裁や各国の連携などをテーマに意見を交換した。
林氏は「インド太平洋地域の自由と開放性の確保」をテーマに英国のトラス前首相らと対談した。林氏のフェイスブックの投稿によれば、トラス氏は台湾に関する話題に発言の半分以上を割き、台湾への支持をより明確に示してこそ、中国が台湾に武力を行使するのを未然に防ぐことができるとの考えを述べたという。
(王揚宇/編集:名切千絵)
~以下原文(中文)~
林昶佐赴IPAC東京論壇 籲各國逐步與台建立官方關係
2023/2/17 17:24(2/17 17:46 更新/中央通訊社(台湾)
(中央社記者王揚宇台北17日電)無黨籍立委林昶佐今天凌晨赴日參加「對華政策跨國議會聯盟(IPAC)」論壇,呼籲國際社會應明確、堅定表達對台支持,逐步建立與台灣的官方正常關係,才能確保台灣永續安全,進而確保印太區域的自由與開放。
林昶佐辦公室今天發布新聞稿指出,IPAC今天在日本東京舉辦國際論壇,聚集來自英國、澳洲、加拿大、歐洲各國和台灣的國會議員,包括日本前參議院議長山東昭子、眾議員長島昭久等超過50位國會議員出席,共同就對侵犯人權行為的制裁、商業與人權、跨國鎮壓和確保印太區域的自由開放等主題交換意見。
其中,林昶佐在「確保印太區域的自由開放」主題上,與前英國首相特拉斯(Liz Truss)等人進行對談。
林昶佐發言時,感謝特拉斯表達對台支持,也接續特拉斯的談話,強調國際社會挺台的訊息應明確、公開,並逐步建立與台灣官方的正式關係,才能讓挺台灣的力量清晰、堅定而永續。
林昶佐表示,改革國際關係與體制雖然不是一蹴可及,但政治人物必須隨時提醒自己,朝著建立更安全、更平等的國際社會邁進。
林昶佐說,會後IPAC發表聯合聲明,呼籲5月即將在日本廣島召開的G7,應促進各國在安全、經濟和價值觀方面合作,以確保印太區域的自由、開放,且各國應在供應鏈及市場方面,減少對長期使用經濟脅迫國家的依賴,並促進民主國家間的經濟及安全合作。
(編輯:翟思嘉)
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〝対中政策に関する列国議会連盟(IPAC)″なんて政治組織があるとは初めて聞く。日本と欧米諸国が主要メンバーらしいが、台湾からも招かれたかメンバーか知らねど、出席していたらしい。産経記事では抜け落ちているので、台湾メディアの報道も載せておいた。
なお、参加資格は議員個人の任意意志によるらしい。参考のために、2020年の設立には米国、英国、豪州、フランス、ドイツ、イタリア、カナダ、チェコ、スイス、欧州議会、日本、リトアニア、ベルギー、オランダ、アイルランド、ニュージーランド、デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、ウガンダの19カ国の議員が関わったのだとか。
我が日本とシナチョ~センでは国柄が正反対であることを幾度となく書いて来た。漢字はシナの「漢国」に由来するが、現代中文(昔の漢文)には日本起源の熟語が相当数含まれているそうだ。思考の根幹となる文字を簡略(簡体字)化したため、正字(繁体字)で書かれた古文書を読めない人が増えているのだとか。文字は単なる記号ではない。コロコロ変えられては堪らない。
我国も多分に漏れず戦後の愚策として歴史的仮名遣いに代わって現代仮名遣いを採用したことである。これにより、現代文から「ゐ(ヰ)」「ゑ(ヱ)」の文字が消えてしまった。幕末の大老井伊直弼(いいなおすけ)の昔のフリガナは「ゐいなほすけ」である。ローマ字にすると〈WII-NAHOSUKE〉、「井〈WI〉」と「伊〈I〉」、「円<YEN>」と「宴〈EN〉」、「絵<YE>」と「江<E>」では元々の音が異なるが、現代では同音なので区別が付かなくなってしまった。現代仮名遣いでの正確なフリガナは「井(うぃ)」「円(いぇん)」「絵(いぇ)」となる。
タイにวินะย(WINAY)という名前の知人(日本語ガイド)がいる。民族的にはシャン族なので、先祖はミャンマーのシャン州出身かもしれない。職業柄多くの日本人と接している。ところが、誰からも〝ウイナイさん″と呼ばれて閉口しているのだとか。正しくは〝ヰナイ″だからだ。要するにウィキペディアと同じ「WI」の部分を「ヰ(ゐ)=WI」でなく、「ウイ=UI」と発する過ちを犯しているのだ。
文字や言葉が本題ではなかった。米中デカップリング、ロシアのウクライナ侵略戦争など、今日の国際社会の対立構造を「自由と抑圧」「民主主義と全体主義」といった政治イデオロギーが主因とみる向きが多いが、果たしてそうだろうか。イデオロギーに凝り固まった政治家や活動家がそう観るのは当然としても、一般国民まで同じではあるまい。そもそも「対立」とは何ぞや?
【対立(華字文;対抗)】-(音)たいりつ-
二つのものが反対の立場に立つこと。
また、二つのものが互いに譲らないで張り合うこと。
【対立(華字文;林立)】-(訓)ならびたつ-
対等の位置に並ぶ。同等の勢力をもつ。
何が言いたいかというと、またぞろ〝シラス・ウシハク″論に行き着くわけであります。
【シラス】-知らす・治らす・統らす-
万物を自然界全体の共有財産とする考え方。
→互助互譲互恵・共存共栄型強調社会
【ウシハク】-主履く-
万物を主(あるじ=支配者)の所有物(私有財産)とする考え方。
→弱肉強食型対立社会
両者の分岐点は、国であれ人であれ相手を肯定的に捉える(シラス)か、否定的に捉える(ウシハク)かにあると思う。対立を避け協調に導くキーワードは、神仏にも似た「恩愛の情」ではなかろうか。
どうでもいいけど、中文の「对的(dui-de)」は〝はい、そのとおり。″と肯定の意味をもつから、言語は何とも皮肉なものだ。
【協調】-きょうちょう-(歴)けふてう
互いに力を合わせて、助け合うこと。
利害の相反する双方が、協力して問題を解決すること。
【恩愛】-おんあい-
1 恵み。慈しみ。
2 夫婦・肉親間の愛情。
*ご参考*第6回 長谷川幸洋 Tonight ゲスト・竹田恒泰
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