岸田首相が〝中国名指し批判〟の豹変
閣僚の相次ぐ辞任、内閣支持率続落で覚醒して奮起したか
八幡和郎氏「言葉だけで腰砕けにならないよう注目すべき」
11/14(月) 17:00配信/夕刊フジ電子版
岸田文雄首相は13日、カンボジアの首都プノンペンで開催していた東アジアサミットで、軍事的覇権拡大を進める中国を名指しで批判した。米国や中国、ロシアなど、各国代表も出席していた。葉梨康弘前法相など閣僚の相次ぐ辞任や、親中派閣僚の存在、防衛費のGDP(国内総生産)比2%以上の増額に合わせた増税検討、物価高騰への対応などから内閣支持率が続落するなか、やっと覚醒して奮起したのか。
「東シナ海では中国による日本の主権を侵害する活動が継続・強化されている」「(台湾海峡の平和と安定が)地域の安全保障に直結する重要な問題だ」
岸田首相はこう訴えた。
東南アジア諸国連合(ASEAN)と、日米中韓露など計18カ国が参加した同サミットには、ジョー・バイデン米大統領や、中国の李克強首相、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相らも参加していた。
岸田首相は、中国軍が8月、台湾周辺での大規模軍事演習時に、日本のEEZ(排他的経済水域)内に弾道ミサイル5発を撃ち込んだことにも言及した。さらに、中国による新疆ウイグル自治区での人権弾圧や香港情勢への「深刻な懸念」も表明した。
昨年10月の内閣発足以来、岸田内閣には親中傾向が見られ、「政界屈指の親中派」である林芳正外相の言動には疑問が指摘されていた。
インドネシア・バリ島で15、16日に開かれるG20(20カ国・地域)首脳会議などに合わせて、岸田首相と中国の習近平国家主席との首脳会談が調整されている。岸田首相の変化をどう見るか。
評論家の八幡和郎氏は「中国に気を使う従来の姿勢からみると突出した発言で、岸田首相の真意は分からない。ただ、欧米はじめ各国が中国に厳しい姿勢をとるなか、違う判断が働いた可能性もある。いずれにしても、言葉だけで腰砕けにならないよう、注目すべきだ」と語った。
コメント総数;164件
一、岸田氏と安倍氏を比較すると、支持率の結果以上に政治姿勢が異なる。単なるハト派とかタカ派の違いもあるが、何より岸田氏はみんなから気に入られようとしているように見えてしまう。一方安倍氏は敵を作るがシンパも作る。嫌われようが構わない。その姿勢が信頼を作る。人の目などは気にしないで信念を持って戦ってほしい。
ウクライナのゼレンスキー大統領のようであって欲しいものである。
二、中国を刺激する言動を国内向けにするのは良いが、今後の戦略はどうするのか?
本来、岸田君が起用した林君は親中派であり、人脈を利用する戦略だったのだろう。
それを無視して人気取りだけ考えて強気に出て、その後が続くのだろうか?
やっていることが矛盾しているように思えてならない。
三、八幡先生のご指摘通り、習近平氏との会談が注目されると思います。
とにかく支持率を気にして目の前の政策をこなそうと必死な岸田総理。同じことを習近平氏の眼前で言えるか不安です。
少なくともEEZ内に打ち込まれたミサイルについては抗議していただきたい気持ちです。相手の返事は無視して、ご自分の主張をなさるべきだと思います。
トランプ氏が大統領だった時、ランチの時間にシリアへトマホークを撃ち込んだとき、それを伝えたときの習近平氏は顔を硬直させたと言います。
根は気の小さい人物と思いますので、岸田総理には「今後このようなことがあれば、僕の信条である非核三原則は放棄する」と言えば中国も考えると思いますが。
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ネタとして夕刊フジを採り上げることが多い。現役時代からの愛読紙だからだ。国内大手紙や地上波メディアは、概ね左派系であり、フジ・サンケイ系のみ親米保守路線を堅持している。夕刊フジはフジ・サンケイ系タブロイド紙なので、論調は当然右寄りである。岸田内閣に批判的なのは右派系メディアであり、左寄りのメディアほど何故か岸田政権に好意的である。
どうでもいいけど近頃、左翼・左派などの用語を避け、主に「リベラル派」と言い換えられることが多い。
【リベラル】-liberal-
① 政治的に穏健な革新をめざす立場をとるさま。自由主義的であるさま。
② 社会の規律や習慣、権威などにとらわれないさま。自由であるさま。
思想的背景にあるリベラリズム(liberalism)は、我国では「自由主義」と名付けられて保守主義とは対極をなす。
【自由主義】
個人の権利や自由を基本とし、社会のあらゆる領域における個人の自由な活動を重んずる思想的立場。ロック・ルソー・アダム=スミスらがその代表。17、18世紀の市民革命の成立と、資本主義の興隆とともに発達。本来は国家の規制・干渉を最小限にとどめる自由放任主義の立場を唱えたが、20世紀以降は大資本に対する労働者や消費者の社会的自由を重視し、富の再配分を是認する思想も包含する。リベラリズム。
【保守主義】
現状の大幅な変革を望まない主義。英語でconservatismなど。なんらかのイデオロギーや原理に基づくよりも,日常的利益や生活を維持しようという精神や態度に根ざす。英国の政治思想家バークのいうように〈保守するために改良する〉のを拒まないのが常であり,現状を固定的に維持してそれを伝統や民族の名によってイデオロギー化するときは反動主義に近くなる。
岸田総理が真正リベラリストでバリバリの媚中派とは思えない。かといってガチガチの保守派でないことは言動からも明らか。では何者か? 悪い意味で典型的な戦後日本人、と言っておこう。確固たる思想信条がなく、賢人でなければ愚人でもない平均的日本人(凡人)だと思う。ゆゑに、岸田総理の言動が、日本国民の最大公約数と観ることも出来る。
悪知恵を働かせる腹黒い悪徳政治家でなければ、頭が切れる秀才でもない。俗に言う「お利口さん」や「好い人」ではないのか。こういうタイプの長所は、空気を読むことに長けていて、周囲との諍いを好まない。裏を返せば、喧嘩・口論が頗る苦手なのだ。外交における喧嘩・口論に相当するのが武力(軍事力)行使・経済制裁である。
然るに、イザという時になったら、(中国に対して)武力行使・経済制裁を発動する覚悟があったかと言えば、甚だ疑わしい。要するに〝決意表明″みたいな体で国内外にエエ格好してみせただけではないのか。残念なことだが、岸田総理は元来が「弱虫」なのだ。「弱虫」は「卑怯」に通じる。
【弱虫】-よわむし-
気の弱い人。意気地のない人。臆病な人。
また、そのような人を罵って言う。
【卑怯】-ひけふ-
勇気がなく、物事に正面から取り組もうとしないこと。
正々堂々としていないこと。また、そのさま。
【勇気】-ゆうき-
勇ましい意気。困難や危険を恐れない心。
【義勇】-ぎゆう-
① 正義と勇気。
② 正義に基づいて発する勇気。
*ご参考*【教育勅語】
朕惟フニ 我カ皇祖皇宗 國ヲ肇ムルコト宏遠ニ 德ヲ樹ツルコト深厚ナリ
我カ臣民 克ク忠ニ 克ク孝ニ 億兆心ヲ一ニシテ 世世厥ノ美ヲ濟セルハ 此レ我カ國體ノ精華ニシテ 教育ノ淵源亦實ニ此ニ存ス
爾臣民 父母ニ孝ニ 兄弟ニ友ニ 夫婦相和シ 朋友相信シ 恭儉己レヲ持シ 博愛衆ニ及ホシ 學ヲ修メ 業ヲ習ヒ 以テ智能ヲ啓發シ 德噐ヲ成就シ 進テ公益ヲ廣メ 世務ヲ開キ 常ニ國憲ヲ重シ 國法ニ遵ヒ 一旦緩急アレハ 義勇公ニ奉シ 以テ天壤無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ 是ノ如キハ 獨リ朕カ忠良ノ臣民タルノミナラス 又以テ爾祖先ノ遺風ヲ顯彰スルニ足ラン
斯ノ道ハ 實ニ我カ皇祖皇宗ノ遺訓ニシテ 子孫臣民ノ倶ニ遵守スヘキ所 之ヲ古今ニ通シテ謬ラス 之ヲ中外ニ施シテ悖ラス 朕爾臣民ト倶ニ 拳拳服膺シテ 咸其德ヲ一ニセンコトヲ庶幾フ
明治二十三年十月三十日
御名 御璽
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