前稿でラジオ劇主題歌を採り上げたので、テレビ番組テーマ曲も話題にせねばなるまい。ただし、「懐かしの」という枕詞を付けて、勝手ながら昭和30年代までの放送開始かつリアルタイムで視た番組に限ることとする。なにぶんにも昔のこととて記憶が曖昧でどれを選ぶかさえ見当もつかない。しかし、『懐かしのTV番組テーマ大全集』(CBSソニー;昭和61年)という手頃な二枚組CDが手許にあるから、これを手掛かりに進めてみることにする。
ジェスチャー(NHK総合;昭和28年)
船越隆二作曲
ジェスチャー(昭和40年8月10日放送分より;音声のみ)
出演;水の江滝子、柳家金語楼ほか、司会;小川宏アナ。クイズ番組の草分け的存在。もちろん、放送開始時から視ていたわけでなく、我家におテレビ様がお出ましになった昭和34年以降であるのは言うまでもなかろう。
チロリン村とくるみの木(NHK総合;昭和31年)
宇野誠一郎作曲/恒松恭助作詞;黒柳徹子、横山道代、里見京子唄
幼児番組の定番人形劇。既に小学六年生だったけど、毎夕欠かさず視てた。
歌の広場(NHK総合;昭和31年)
古関祐而作曲/丘灯至夫作詞(ネット上に音源なし)
高橋圭三アナ司会の歌謡番組だが、内容は全く記憶にない。けれども、「歌いましょう、歌の広場で」で始まる主題歌だけは何故かよく憶えている。(CDに在るせいかも)
お笑い三人組(NHK総合;昭和31年)
土橋啓二作曲/名和青朗作詞;三遊亭小金馬、一龍斎貞鳳、江戸屋猫八唄
舞台劇の公開放送なので観客の反応が判る仕掛けになっていた。お手軽低俗番組の代表かもしれないが、それでも毎週欠かさず視てたなぁ。
事件記者(NHK総合;昭和33年)
小倉朗作曲
これも毎週欠かさず視ていた。尤も、九州大分在住で民放はOBS(大分放送;TBS系列)しかないうえ昼間は放送休止していたため、選り好み出来なかったのですよ。
バス通り裏(NHK総合;昭和33年)
服部正作曲/筒井敬介作詞;中原美紗緖、ダークダックス唄
家族ぐるみで愉しめるホームドラマの原型。日曜を除く連日帯番組だったから、レギュラー出演者を実生活でも顔馴染みであるかのような親しみを覚えた。
あんみつ姫(KR-TV=現TBS;昭和33年)
石川皓也作曲/山下与志一作詞;中原美紗緖、ボニージャックス唄
光文社刊『少女』に連載された倉金章介の漫画が原作なので少女向けといえるが、番組を選べなかったから毎週視ていた。それでも、ハチャメチャなストーリーで結構面白かった。これは中原美紗緖主演版だが、未見ながら後に小泉今日子版(昭和58年)と井上真央版(平成20年)にリメイクされ、アニメ版(昭和61年)もあるみたい。
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