『暴れん坊将軍』(昭和53年;テレ朝)は、前稿“ベスト10”中、最も後発の番組である。したがって、リアルタイムで視た憶えはない。また、主演の将軍吉宗役松平健があまり好きでないせいもあって、食わず嫌いのまま敬遠していた。けれども、CS時代劇専門チャンネルで第1話から再放送が開始されたのを機に録画視聴をはじめたところ、未だ最初期70話程度の段階ながら意外と面白いではないか。さすがに、人気番組だけのことはある。
・吉宗評判記暴れん坊将軍(昭和53年1月~昭和57年5月)
全207話(常連;横内正、北島三郎、春川ますみ、有島一郎、龍虎ほか)
・暴れん坊将軍第2部(昭和58年3月~昭和62年3月)
全191話(常連;第1部とほぼ同様)
・暴れん坊将軍第3部(昭和63年1月~平成2年9月)
全129話(常連;横内正、北島三郎、浅茅陽子、船越英二、佐藤B作ほか)
・暴れん坊将軍第4部(平成3年4月~平成4年9月)
全74話(常連;横内正、北島三郎、浅茅陽子、船越英二、渡辺篤史ほか)
・暴れん坊将軍第5部(平成5年4月~平成6年3月)
全44話(常連;横内正、北島三郎、浅茅陽子、船越英二、小野ヤスシほか)
・暴れん坊将軍第6部(平成6年10月~平成8年1月)
全51話(常連;横内正、北島三郎、坂口良子、船越英二、三遊亭楽太郎ほか)
・暴れん坊将軍第7部(平成8年7月~平成9年1月)
全18話(常連;第6部とほぼ同様)
・暴れん坊将軍第8部(平成9年7月~平成10年3月)
全22話(常連;田村亮、山本譲二、生稲晃子、高島忠夫、長内美那子ほか)
・暴れん坊将軍第9部(平成10年11月~平成11年9月)
全38話(常連;田村亮、山本譲二、生稲晃子、高島忠夫、名古屋章ほか)
・暴れん坊将軍第10部(平成12年3月~平成12年9月)
全25話(常連;田村亮、山本譲二、生稲晃子、名古屋章、松下恵ほか)
・暴れん坊将軍第11部(平成13年7月~平成13年12月)
全19話(常連;田村亮、松村雄基、いしのようこ、名古屋章、北島三郎ほか)
・暴れん坊将軍第12部(平成14年7月~平成14年9月)
全10話(常連;第11部とほぼ同様)
・このほか単発スペシャル版(平成13年~平成20年)
松平健といえばデップリ肥えたメタボ体系のイメージを抱いていたが、最初期は面長の青二才といった風体で、貫禄がない代わりに初々しさがある。第1部を視た限りでは、同時期の他時代劇とは異なり、目新しさより旧い手法が採り入れられている。具体的には、義理や人情をベースにした浪花節調のものが多いと言うこと。最初期には、脚本陣に結束信二の名が見えるし、山田朝右衛門役で栗塚旭も宛らワンセットのように準レギュラーとして出演している。
徳川将軍を主人公にしたドラマは、なぜか第三代家光かこの第八代吉宗と相場が決まっている。家光には大久保彦左衛門と一心太助(架空の人物)がワンセットになってるように、吉宗には大岡越前守忠相が付き物である。したがって、誰もが知ってる“大岡裁き”として今日に伝わるエピソードも出て来るわけで、それが人気の一端を担っているのかも知れない、また、「享保の改革」など、概ね吉宗による事績に沿って物語が作られているようだ。ただし、将軍自らお忍びで江戸庶民と親しく接するなどは、もちろん史実とは異なる創作(作り話)に過ぎない。未見ながら第3部以降、一部の役者が入れ替わるのでどう変わるのか、視てみたい。まぁ、好ましからざる方向にしか変わらないと予測してますけどね。
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