韓流ドラマに興味を失くした結果、録り貯めた番組を改めて再視聴する機会などまずなかった。しかし、内容はともかく主題歌や挿入曲に案外佳曲が多い。前稿で書いたとおり、DAPとヘッドホンを買い換えた機会を捉え、久し振りに「韓流ドラマOST(サントラ)集」を聴いてみたら、急に懐かしい気分(まだ数年しか経ってないのに)にかられてしまった。そこで、気に入っている曲を中心に少し採り上げてみることにしよう。
全16回のオムニバスドラマ。全8物語が前後編に別れて放送された。各物語終盤のワンシーンに次回物語主人公がチラッと顔を出す趣向が面白い。
・第1作『ひまわり』
ストーカー男の屈折した独占欲という一方的な恋物語。
出演;イ・ビョンホン、イ・スンヨン、キム・ソナ
・第2作『メッセージ』
愛を信じないナンパ男と愛を信じる純情女のポケベルを通じての恋物語。
出演;ソン・スンホン、 チェ・ジウ、チャ・スンウォン
・第3作『遺失物』
逃げた元彼に執着する地下鉄遺失物係と彼女に恋するモテない30代運転手。
出演;ホ・ジュノ、ソン・ユナ、ユ・ジテ、ホ・ヨンラン
・第4作『オープン・エンディド』
不治の病に罹った女と6歳年下男の忍び合う恋物語。
出演;イ・ミヌ、イ・ミヨン
・第5作『ローズ』
お尋ね者男の娘と彼を追う刑事の恋物語。
出演;イ・ ギョンヨン、キム・テヨン、キム・ジョンヒョン
・第6作『ミスヒップポップ&ミスターロック』
世代や思想信条を超えた男女の恋物語
出演;ペ・ドゥナ、シン・ソンウ、ソ・ジソプ
・第7作『不眠症、マニュアルそしてオレンジジュース』
何事もマニュアルどおりの女と恋愛経験のない恋愛漫画家のラブコメディ。
出演;クォン・オジュン、キム・ヒョンジュ
・第8作『記憶の主』
心臓移植を受けた女が、提供者の記憶まで受け継いでしまうホラー風物語。
出演;キム・テウ、パク・サンア
利益社会(ゲゼルシャフト)先進国の韓流には珍しく、損得や打算抜きで悪人がほとんど登場しないドラマとして、一定の好感が持てる。それに、今をときめく色々な韓流スター若かりし頃の映像が拝めるのも嬉しい。なかんずく『遺失物』がお気に入り。煮え切らない主人公男女を何とか結ばせようと画策する職場同僚・後輩たちの気遣いは、旧き佳き共同体(ゲマインシャフト)の姿そのものである。劇中、笑顔を見せない二人だけに、運転席に仲良く並んで談笑するラストシーンが微笑ましい。感涙を誘う数少ない韓流ドラマと言える。
主題歌『후아유(Who Are You ?)』(歌;김조한 = キム・ジョハン)
歌詞邦訳
とても長い間 疲れた君を もう見てはいられない
君を放ってはおけない 長い間の記憶が騒ぐ
翳った君をもう離しはしない 僕たちは一緒ではないが
いつまでも君の傍で 生きてゆく僕 感じてよ もう痛みはないから
I can feel you 眠れない そんな夜が来れば
君の部屋の小さなロウソクの灯火になって 夜を護ってあげよう
I can feel you わけもなく 涙がこぼれるとき
僕が君の頬を撫でる風になって 涙を乾かしてあげよう
僕の素性は明かせないけれど 何時までも君の傍に残って 生きてゆくよ
約束してよ もう離れないと
I can feel you 眠れない そんな夜が来れば
君の部屋の小さなロウソクの灯火になって 夜を護ってあげよう
I can feel you わけもなく 涙がこぼれるとき
僕が君の頬を撫でる風になって 涙を乾かしてあげよう
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