明朝には帰国の途に就くので、チェンマイ滞在もいよいよ本日限り。明日、朝寝坊して乗り遅れるといけないと思い、本日は早起きの訓練をしておいた。午前7時起床、朝の清々しい空気を吸って爽快そのもの。ところが、それに気が緩んだのか、午前9時頃からまた二時間ほど眠りこくって“元の木阿弥”である。
昼餉は旧知の日本語ガイドとピン川沿いのRiverViewとかいうタイ式レストランにて。それで以て、前稿で書いたバイクのライト点灯走行について質してみた。するとやっぱり、数年前から道交法で義務づけられているのだとか。欧州なども同じルールらしい。機動性の高いバイクの場合、昼間といえども状況次第では存在が確認しづらいのが理由だそう。想像していたとおりの理由であった。
夕方、部屋代、水道光熱費(合計12,281฿)の支払いを済ませ、後は発つばかりとなった。今夜は早く寝て、明日に備えるとしよう。
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余白を使って《タイ音楽メディア評》を続けよう。懐メロファンとしては、原則的にオリジナル音源主義だが、録音技術の進歩の他、ときとして編曲やิ伴奏によって再録音盤の方が好みに適う場合がある。
一例として、次の曲を挙げる。
เปลี่ยนรักเปลี่ยนรถ(車を換えるように恋も替える)
by ยอดรัก สลักใจ(ヨードラック・サラクチャイ)
*オリジナル盤*
或いは
*再録音盤*
どれがオリジナル音源か判然としないが、声の老若から判断して「再録音盤」が最後期の録音と思われる。同じ曲を同じ歌手が歌っているのに、ずいぶん聴感が異なる。編曲が違うせいもあろう。で、「再録音盤」の懐メロ風編曲がグッドだし、声が衰えて低域がかなり苦しいとはいえ、円熟した歌唱法も好ましい。よって「再録音盤」を第一とする。「オリジナル盤」に挙げた二曲とも、どちらが本物かは別にして、コミカルな編曲が気に入らない。流行歌として初めて世に出た当初なら、それなりに愉しめたのかも知れないが、その頃を知らない者にとっては、当時を懐かしむべくもないので、それも叶わないというわけ。
ポップス系では《รักหมดใจ(心が尽きた愛)》という佳曲がある。いろんな歌手が歌っているので、聴き比べてみよう。
by กุ้ง กิตติคุณ(クン・キッティクン)
ひょっとして、これがオリジナルかも知れない。フォークソング調で悪くないが、どちらかというと女声向きの歌ではなかろうか。
by ไพจิตร อักษรณรงค์(パイチット・アクソンヨロン)その一
コーラスが入っていて、所有する音源とは別のもの。パイチットさんとしては、これが初期録音なのだろう。ただ、好みで言わせてもらえれば、次の再録音盤のほうが懐メロ風でより好ましい。
by ไพจิตร อักษรณรงค์(パイチット・アクソンヨロン)その二
41 รักหมดใจ_ไพจิตร_อักษรณรงค์をダウンロード
オーケストラをバックにすると、スケール感が飛躍的に向上するという見本。フォークソング調もそれなりにいいのだが、こじんまりした少人数の個人趣味的雰囲気を免れない。
by ฝน ธนสุนทร(フォン・タナスントン)
比較的新しいものでは、このフォン盤がいい。バックにサキソフォンなんか入れちゃって、やや夜のムード歌謡風な仕上がりだが、これもなかなか捨て難い。
以上、おしまひ。
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