前回、入手困難なCDを手中にしたと得意げに書きました。そうしたら今日(8日)、律儀にも購入御礼のメールが届きました。「よくぞ注文に応えてくれた」と御礼を言いたいのはこちらのほうなのに・・・。で、「よかったらレビューを書いてくれませんか」とありましたが、ここで書いたからもういいや。
HMVは確か英国の会社だと思いますが、顧客対応がきわめて日本的でよろしい。まあ、日本にあるからにはスタッフの大半が日本人でしょうから、そうしたノウハウが活かされているのでしょう。
その昔、ロンドンを旅行したとき、ピカデリーサーカスのHMVでCDを買った憶えがあります。店員は日本語で「アリガト」と言ったけど、概して愛想がなかったなあ。そうそう、日本国内盤CDが、日本語ジャケットのまま結構店頭に並んでましたよ。”輸入盤”だったのでしょうか。
こうしたことからわかるように、日本はこの方面の先進国なんですね。初期の頃、CDの技術を持っていたのは、日・独VS英・米・蘭の五カ国だけという話を聞いたことがあります。真偽のほどはわかりませんが。何だか先の大戦の再現みたい。そしてこの戦い(?)は、日本チームの大勝利。だからといって、品行方正な日本人は、決して「ざまあ~みろ」とはいいませんよ。
話が脱線しましたが、この顧客対応が嬉しくなって、また注文しちゃいました。今度はDVDです。
① 世紀の指揮者大音楽会
② クナッパーツブッシュ/ウィーン芸術週間1963
③ 渡邊暁雄/日フィル トゥオネラの白鳥ほか
①はVHSテープ版を所有しているものの、ビデオデッキに別テープが絡まってワカメ状態のため再生不能。いまや量販電気店にもビデオデッキは置いてないんですね。何でも受注生産だとか。VHSならまだしもベータテープは使い物にならないし、レコード、音楽カセットテープ、オープンリールテープ、それからレーザーディスクまで”無用の長物”と化してしまいました。時代は変わるものです。
このなかでの最大の愉しみは渡邊暁雄さんの指揮ぶりが観れること。高校生時分、フジTVで「日フィルコンサート」という番組があって、毎回視てて、すっかりファンになってしまいました。まだ駆け出しだった小澤征爾なんかもときどき出てましたね。紳士然とした渡邊さんに比べ、子供ながらに、いかにも生意気そうに見えたものです。
この頃は、各局ともオーケストラとの提携関係があったようですね。NHKは言わずと知れたN響、NTVが読響、TBSが東響、フジが日フィル、NET(現TV朝日)が東フィルといった具合。東京12ch(現TV東京)はまだ開局前だったと思います。
最後に①のサンプラーを貼っておきます。
マックス・フォン・シリングス指揮伯林国立歌劇場管のウィリアムテル序曲。サンプラーには出てきませんが、チェロ奏者が弓で楽譜をめくるシーンがあって、往時の演奏家の職人気質を垣間見ることができます。
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