《 第50話 》 「敵は考える」
【 あらすじ 】 タイガーは田坂と田坂を狙った配下が一味を裏切ったと報告し、どくろ仮面は激怒する。さらにとみが、ユリが生きていることを知らせる。どくろ仮面は大島から火焔魔を呼ぶことを決め、祝を罠にかけようと計略を巡らす。
どくろ仮面一味のアジト。
どくろ 「なにい、田坂ばかりでなく、№50も寝返りを打ったというのか。」
タイガー 「間違いありませんっ。」
どくろ 「なぜ撃ち殺さなかったのだ。」
タイガー 「月光仮面が近くに待機していました。それに、相手は祝十郎ですからね、油断をすればこっちの身が危なくなります。」
どくろ 「馬鹿を言うな。祝や月光仮面を恐れとっては何にも出来ん。」
タイガー 「しかし、もし失敗したら、今度は首領に殺されますからね。」
どくろ 「なにい、それでやらなかったのか?」
タイガー 「ユリの二の舞を演じるのは嫌だからです。可哀想なユリは・・・。」
お由 「タイガー、気の弱いことを言っちゃあいけないよ。仲間全体を守るためには仕方ないじゃないか。」
タイガー 「しかし・・・。」
どくろ 「タイガー、じゃあお前は、田坂を生かしておけるのか。」
タイガー 「そ、それは・・・。」
どくろ 「ゐっひっひっひっひ。おけまい。やつはきっと我々の機密を警察に洩らすに決まっているのだ。そうなりゃせっかくの苦労も水の泡だ。それでもいいのか。」
お由 大きく頷いて 「本当だよ、タイガー。しっかりしなきゃダメじゃないか。もうじき欧州本部から副団長のドラゴンが、こっちの様子を調べに来るんだからね。今度は引っ込みがつかないよ。」
タイガー 「ドラゴンが来る?」
どくろ 「そうだっ。やつが来れば、もっと規律は厳しくなるぞ。それに、賞金のこともあるし・・・。カネは欲しくないのか。ゐっひっひっひ。しっかりしろ、タイガー。」
タイガー 「わかりました。こうなればやり抜きます。その代わり、もし機密を奪ったら、カネは引き替えにくれるんでしょうね?」
どくろ 「間違いない。」
チャイナドレス姿のとみが入ってくる。
とみ お由に 「おっかさん、まごまごしちゃいられないよ。ユリさんは死んでなんかいないよ。」
タイガー 嬉しそうに 「えっ、ユリが・・・。」
どくろ 「よ~し、わかった。毒殺の邪魔をしたのは月光仮面だな。」
とみ 「違います。祝十郎のやつです。」
どくろ 「う~む、そうか。いよいよ祝のやつ、正面を切って挑戦してきたな。よ~し、こうなりゃこっちも全面的に逆攻勢だ。」
前話での一部始終を見ていたタイガーは強気でしたが、禁欲金欲がまだ残っているようですね。
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