■ 第二十二課 暦
今日は何月何日にして、又、何曜日なるか。此等は暦を見て知ることを得べし。野蠻人の間には暦なき故、彼等は、月日のみならず、己の年齢をも知らざるなり。
又、暦には祝日・祭日・節氣、毎日の干支等を記し、其の外種々の入用なる事を載す。
農家は節氣に從ひて作物の種子を播き、苗を植ゑ、又、これが収穫を爲さざるべからず。故に農家に取りて、暦は甚だ大切なるものなり。
民間にては暦を作ることを得ず。之を作る時は罰せらる。
朝鮮民暦には、陽暦と共に、陰暦をも掲載せり。陰暦は即ち舊暦なり。
朝鮮に於ては、久しく陰暦の行はれ居るを以て、民間の便を計り、之を載せ置くなり。然れども、公事には陰暦を用ふることなし。
朝鮮民暦は總督府にて編製し、價を安くして、民間に賣り捌かしむ。
・ 練 習
一、暦にはどんなことが書いてありますか。
二、農家に暦の必要なわけをお話しなさい。
三、朝鮮民暦に、陰暦をも載せて置くわけをお話しなさい。
暦(こよみ)についての課。日常、何気なく目にするカレンダーなれども、暦がなければ自分の年齢さえわからない、とは、なるほどであります。
「祭日」「節気」「干支(えと)」、今となっては懐かしいですね。現在、公式には「祝日」のみで「祭日」はないそうです。「二十四節気」立春・雨水・啓蟄・春分・清明・穀雨・立夏・小満・芒種・夏至・小暑・大暑・立秋・処暑・白露・秋分・寒露・霜降・立冬・小雪・大雪・冬至・小寒・大寒、のうち、半分くらいは知ってるかな。「十干十二支」には六十とおりの組み合わせがあり、六十年経つと自分の干支がめぐってくるので「還暦」と称するわけですね。
自分が子年生まれなのはわかっていますが、十干のうち、甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸のどの年か憶えていません。まあ、いま六一歳だから、昨年の干支をみれば済む話ですけど。
この当時、民間で暦を作ることは禁じられていたんですね。知りませんでした。今でもそうなのでしょうか。
ありがとうございました。
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