突然ですが、尋常小學唱歌を學年別順にご紹介していきたいと思います。
第一學年用第一課「日の丸の旗」
一、白地(しろぢ)に赤(あか)く
日(ひ)の丸(まる)染(そ)めて、
ああうつくしや、
日本(にほん)の旗(はた)は。
二、朝日(あさひ)の昇(のぼ)る
勢(いきほひ)見(み)せて、
ああ勇(いさ)ましや、
日本(にほん)の旗(はた)は。
この唱歌が、入学して“いの一番”に歌われることに注目したいです。昭和29年、自分も学校で習った記憶があります。
教科書に載っていたかどうかは憶えていません。歌詞も“ああうつくしや”でなく、“ああうつくしい”の口語体でした。しかも、二番は知りませんでした。“勢い”とか“勇ましい”が「平和教育」にそぐわなかったからでしょうか。ばかげた話です。
国定教科書に「君が代」は載っていませんが、他の文献から、おそらく「式典唱歌」内で教わっていたものと推察されます。この「式典歌」には、「勅語奉答」「天長節」「紀元節」等があり、休日であっても登校して奉唱していたと聞きます。また、修身教科書には「国旗」の課目があり、そこでも国旗を大切にするよう教わっていたはずです。
* ご参考 *
第二十一課「日の丸の旗」
日の丸の旗は、日本の印であります。
良い旗ではありませんか。
~ 「尋常小學修身書」第二學年用 ~
第二十二課「國旗」
この繪は紀元節に家々で日の丸の旗を立てたのを、子供達が見て、喜ばしさうに話をしてゐる所です。
どこの國にもその國の證の旗があります。
これを國旗と申します。
日の丸の旗は、我が國の國旗でございます。
我が國の祝日や祭日には、學校でも家々でも國旗を立てます。
その外、我が國の船が外國の港に泊まる時にも之を立てます。
國旗はその國の證でございますから、我等日本人は日の丸の旗を大切にしなければなりません。
また禮儀を知る國民としては、外國の國旗も相當に敬はなければ成りません。
~ 「尋常小學修身書」第四學年用 ~
ありがとうございました。
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