中国の妨害阻止!
日本が台湾にワクチン支援、さらに深まる「日台の絆」
石平氏「菅政権の決断は正義そのもの。日本の国益高める」
2021.5.28 配信/夕刊フジWEB版
日本政府が、新型コロナウイルスの感染拡大でワクチンの確保が急務となっている蔡英文総統率いる台湾に対し、国内供給用に調達する英製薬大手「アストラゼネカ」のワクチンの一部を提供する方向で検討していることが分かった。中国の妨害工作が指摘されるなか、菅義偉政権は緊急支援が不可欠と判断した。日本と台湾はこれまで、大規模災害などで相互に助け合ってきた。中国の軍事的覇権拡大が進むなか、「台湾有事」は「日本有事」に直結する。ワクチンが提供されれば「日台の絆」は一層深まりそうだ。
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「東日本大震災(2011年3月)では、台湾から多大なる義援金(200億円以上)をいただいた。日本が困っているときに、台湾は真っ先に手を差し伸べてくれた。日本からのワクチン提供が実現すれば、その恩返しになる。日台友好の進展にとって極めて重要なことだ。日台が今も未来も手を携え、歩んでいくための良い事例になる」
超党派議員連盟「日華議員懇談会」のメンバーである、自民党の和田政宗参院議員は28日朝、こう語った。
新型コロナの抑え込みに成功してきた台湾だが、5月中旬以降、変異株の影響か感染が急拡大している。中央通信社が運営する日本語サイト「フォーカス台湾」によると、26日の新規感染者は302人で、23~25日にかけて11人が亡くなったという。
人口約2300万人のうち、これまでに購入したワクチンは約70万回分とされ、ワクチン不足が大きな問題になっている。この背景には「中国共産党政権の影」があるという。
27日付の台湾紙によると、蔡総統は26日に開かれた与党、民主進歩党の会合で、ワクチン購入について「私たちはドイツのメーカーとの交渉がほぼ完了していたが、中国の介入により契約できなかった」と話し、中国の妨害活動を批判した。
報道によると、台湾側は、ドイツのバイオ企業「ビオンテック」と交渉していたが、同社と契約済みの中国の「上海復星医薬」が、中国本土や香港、マカオだけでなく台湾での販売代理権も自分たちが有している-などと介入。ビオンテック側が台湾との契約を見送った状態だという。
中国による妨害工作といえば、「中国ベッタリ」と揶揄(やゆ)されるテドロス・アダノム事務局長率いる世界保健機関(WHO)の年次総会が24日からオンライン形式で始まったが、中国の反対を受けて台湾のオブザーバー参加は認められなかった。
中国は、台湾のワクチン調達の妨害を否定している。
こうしたなか、日本政府が台湾へのワクチン供給支援を検討していると、産経新聞が28日朝刊で報じた。政府・自民党関係者が明らかにしたという。実現すれば、「まさかの時の友こそ真の友」といえる対応だ。
日本国民への接種は、米製薬大手「ファイザー」のワクチンと、米製薬会社「モデルナ」のワクチンで約2・4億回分(約1・2億人分)、16歳以上の接種対象者のほぼ全員分を確保しており、影響はない見通し。
政府内では、ワクチンを共同購入して途上国にも分配する国際的枠組み「COVAX(コバックス)」を通じて台湾に供給する案が浮上している。今後、台湾当局から必要な供給量や提供時期などを聞き取ったうえで詳細をつめる。早ければ来月にも提供の実現を目指す。
日台の相互支援の歴史は長い。
冒頭の東日本大震災だけではない。昨年4月、新型コロナの感染拡大に伴うマスク不足の際には、台湾から医療用マスク200万枚が送られた。
2016年の台湾南部地震では、日本政府が100万ドル規模の支援を表明した。18年の台湾東部地震では、行方不明者の救出を支援する専門家チームを派遣した。
今回の動きをどう見るか。
中国や台湾の最新事情に詳しい評論家の石平氏は「実現すれば、菅政権の決断は、人道的にも、道義上も高く評価できる。『正義』そのものだ。アジア有数の『親日』である台湾と、日本との絆はより強固になる。中国共産党政権の横暴に対し、『NO』を突き付けるという意味で素晴らしいことだ。国際社会の中での日本の国益を高め、アジア太平洋地域の安全に資するのは間違いない」と語っている。
コメント総数;35
一、さすが自民党菅政権。立憲・共産党が妨害工作を仕掛けてくることが予想されるが、菅政権は毅然と実行し是非実現してほしい。
二、やはりドイツの媚中が出てきたか。
第一次大戦から第三次まで、ドイツが組むと負けになる。近所でVWマークが減っている。
三、習近平の戦略は武漢ウィルスで相手国の、経済、国防力をガタガタにし
自国の軍事力で強奪略奪すると、手口が概ね判明した。
台湾は、習近平の第一波を阻止したが、今まさに第二波の攻撃中にいる
日本の援助は当然のこと
日本は水際阻止が出来なかった、何故か、
習近平の命令で動いた協力者がいるからだ。
人倫に悖る中国政府の戦狼(=恫喝)外交とは対極をなす真の善隣友好関係をみせつける好いニュースである。元中国人の石平氏がベタ誉めするのも無理はない、唯物論に凝り固まった中国政府(=中国共産党)には、逆立ちしても真似の出来ない芸当だからだ。
過去記事の『教外別伝不立文字(≒以心伝心)』(3月4日付)で仏教奥義の一端を書いた。唯物論の対義語は唯心(観念)論だが、仏教はそのいずれでもない。要するに、人間界を超越した稀有壮大な自然観なのだ。例えば、『般若心経』に「色即是空空即是色」というのがある。
【唯物論】
哲学で、精神的なものに対する物質的なものの根源性を主張し、精神的なものはその現象ないし仮象と見なす認識論的、形而上学的な立場。この考え方は古代のインド・中国や初期ギリシャ哲学にもみられるが、近代以後では18世紀のイギリス・フランスの唯物論、19世紀のフォイエルバッハの唯物論を経て、マルクスとエンゲルスにより弁証法的唯物論として確立された。マテリアリズム。
【唯心(観念)論】
哲学で、世界の本質と根源を精神的なものに求め、物質的なものはその現象ないし仮象と見なす形而上学的、世界観的な立場。プラトン・ライプニッツ・ヘーゲルらがその代表者。
【色即是空】
仏教で、すべて形のあるもの、物質的なものは、その本質においてはみな実体がなく空(くう)であるということ。
【空即是色】
仏教で、宇宙間のあらゆる事物は実体がなく空(くう)であるが、その空と見られる、実体のないということが、そのまま一切の事物なのである、ということ。
「色(しき)」とか「空(くう)」とか小難しいが、「色」とは人間・天体(全宇宙)を含む自然界全体。「空」とは文字通り〝空っぽ″という意味。似て非なる「無(ない)」とは異なる。要するに、この世(現世)は、「実体のないもの」から成り立っている、ということ。
仏教には、『前世(過去)』『現世(現在)』『来世(未来)』という時間軸の認識が根幹にある。例えば火星。地球との光速基準の距離は1.3光分だ。つまり我々が見ている火星は、1.3分前の姿であって、地球時間現在の火星ではないことになる。即ち我々が見ている火星は、実体のない『前世』の幻影にすぎず、ゆゑに中身は〝空っぽ″というわけ。
妙な方向に話が逸れた。言いたかったのは、我ら日本人は、信教や主義主張以前に、無意識の中にも神道並びに仏教的自然観(≒皇祖霊信仰)を身に着けている。我らの「良心」とはそうしたものだ。肉体は死によって滅びるものの、霊魂(精神)は永久不滅とするのが根柢にある。死ねば誰もが「仏様」であり、国家に殉ずれば靖国神社、護国神社に祀られ「神様」になる、という思想だ。武道をはじめとするあらゆる「道(だう)」は、実際の業(わざ)よりむしろ「心(こころ)=精神」が尊ばれるのはそのためである。
「以心伝心」もまた仏教由来の語だが、日台間は民間レベルで「以心伝心」の仲であることは間違いない。
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