韓国ネタばかり続いたが、隣国という意味ではむしろ台湾のほうに関心がある。このことは渡航歴にも現れており、前者の一回限りに対し後者は八回ほど訪れている。戦前はともに我国が領有していたから、現地民(朝鮮人・台湾人)も国籍上は「日本人」であった。なのに戦後は、「反日」「親日」の両極端に分かれてしまった。私見ながら、併合前の状況に起因しているとも考えられる。
大清帝国の属国とは言え、曲がりなりにもいちおう独立国の大韓帝国に対し台湾は 蛮族が住む「化外の地」と清国から蔑まれていだ一地方省に過ぎない。なお、清国は満州族の国家であるから、漢族(古典的な意味での純血中国人)自体が異民族支配を受けていたことになる。その意味で、歴史的に観て戦前の台湾は、一度も漢族支配を受けたことがない。ただし、唯一の例外が鄭成功政権時代(1662-1683)。台湾と大陸対岸部を実効支配していた。尤も、鄭自身は日本・平戸藩生まれ、かつ漢族父と日本人母とのハーフである。
話は逸れるが、上記の歴史的経緯から、戦後直ぐに「独立宣言」していれば台湾独立が成っていたかもしれない。だが、指導者が育ってなかったことと、戦勝国中国国民党軍が当然の如く新たな「統治者」としてやってきたのである。
1945年の第二次世界大戦後、連合国に降伏した日本軍の武装解除のために、蒋介石率いる中華民国・南京国民政府軍が1945年10月17日に約1万2,000人と官吏200余人が米軍の艦船から台湾に上陸して来た。その兵士達は鍋釜をさげ、薄汚れた綿入れを着込み、ほとんどが草履履きで素足のものもいて、隊列はだらしなく曲がり、だらだら歩いていた。
南京国民政府は、1945年10月25日の日本軍の降伏式典後に、台湾の「光復」(日本からの解放)を祝う式典を行い、台湾を中華民国の領土に編入すると同時に、台湾を統治する機関・台湾行政公所を設置した。
だが、中華民国軍が台湾に来てから、婦女暴行や強盗事件が頻発した。さらに、行政公所の要職は新来の外省人が独占し、さらには公所と政府軍の腐敗が激しかったことから、それまで台湾にいた本省人(台湾人)が公所と政府軍に反発し、1947年2月28日に本省人の民衆が蜂起する二・二八事件が起きた。
その際に、蒋介石は事件を徹底的に弾圧して台湾に恐怖政治を敷き、中国国民党の政治・経済・教育・マスコミなどの独占が完了した上で、1947年に台湾省政府による台湾統治を開始した。二・二八事件以降、国民政府は台湾人の抵抗意識を奪うために、知識階層・共産主義者を中心に数万人を処刑したと推定されている(白色テロ)。こうした台湾人に対する弾圧は蒋経国の時代になっても続けられた。国民党が当時の資料の公開を拒み続けているため、正確な犠牲者数は不明で、犠牲者数には諸説ある。だが、1949年に蒋介石が国共内戦で敗れた兵隊、崩壊状態にあった南京国民政府を引き連れて台湾に移住してきたため、これ以降は事実上蒋介石・国民政府による台湾の直接統治が行なわれることとなった。国民党軍兵士の強奪、官吏の腐敗ぶりには目に余るものがあり、国民党軍の占領後間もないころから、台湾人(内省人)は、新たな支配者に失望し始め、「犬が去って、豚が来た」と嘆くようになった。要するに、日本人はうるさく吠えても番犬として役立つが、中国人は貪欲で汚いという意味である。この例は、第二次世界大戦が終わった途端に東欧各地で、「ファシズム的君主制が終わったら、共産党による一党独裁が始まった」様相と同じ現象である。
なお、日本国は日本国との平和条約(サンフランシスコ平和条約)や日華平和条約において台湾の領有権を放棄したものの、両条約ではいずれも台湾の中華民国への返還(割譲)が明記されていない。そのために現在では、台湾は中華民国によって占領されているだけであり、最終的な帰属国家は未定であるとの解釈(台湾地位未定論)も存在する。
~「ウィキペディア」より~
これが「日本人」から突然「中国人」にされた台湾人が見た”同胞”の実像である。台湾の「反中・親日」感情は、こうした事情から醸成されたものと思われる。けれども、戦後混乱期を知らない現代台湾の若年層がもつ「親日」感情は全く事情が異なる。別名『哈日族(はぁりぃず)』とも呼ばれる。
哈日族の聖地西門町で、日本で流行している服やアクセサリー、携帯のストラップなどを大量に購入し、また日本の流行雑誌を参考し、日本人の化粧の仕方を勉強する。これとは別にもっと深くこだわる哈日族は「知日派」と呼ばれる。
知日派の日本語能力は大方高く、日本の文化や精神など高いレベルの部分から日本を参考にする。たとえば定期的に日本に旅行に行き温泉につかったり、日本の書籍や新聞・雑誌を読んだりして、日本の政治や経済を進んで勉強する。
「哈韓族(はぁはんず)=韓国」、「哈美族(はぁめいず)=アメリカ」という哈日族から派生した語句もある。
~「ウィキペディア」より~
まぁ、一種のファッション(流行)感覚ですね。なお、「反共(産主義)」を国是とするゆゑか、「哈中族(はぁちょんず)=中国」など端から存在し得ないところがミソ。
コメント