TV創成期は未だ子供だったうえ、我家に受像機が入ったのが昭和34年(小学六年生)とあって、最初にTVスターとして記憶しているのは子供向け番組からということになる。昭和30年代前期頃までは映画の黄金期であり、大物映画スターのTVドラマ出演は皆無に等しかった。しかし、その映画界からも下積み俳優や新人たちが新天地を求めて大挙TVドラマ分野に進出することとなった。
大瀬康一 (1937-)
もともとは東映の大部屋俳優だったらしい。つまり、映画では後の夫人高千穂ひづるのほうが大物スターだったというわけ。結婚(昭和39年)後、舅の二出川延明(元パリーグ名物審判)の要請で俳優業を退き、芸能プロを起業している。
TV劇主演作品
1.月光仮面(昭和33年/KRTV=現TBS)
2.豹の眼(昭和34年/KRTV)
3.隠密剣士(昭和37年/TBS)
4.バックナンバー333(昭和40年/朝日放送)
5.鞍馬天狗(昭和42年/毎日放送)
6.黒い編笠(昭和43年/朝日放送)
7.白頭巾参上(昭和44年/朝日放送)
註)太字は映像所有
自分が最初に視たTVヒーローはこの人だろう。ただし、デビュー作の「1」ではなく、「2」のほう。「1」も幾度か学友宅で視た憶えはあるが、我家に受像機がなかった頃の話。確か「第三部マンモスコング」だったと思う。したがって、それ以外は関東へ出てきた後、TBS再放送で知った次第。「2」は第一話から毎週欠かさず視ていた。「3」以降はリアルタイムで常時視ていた記憶はない。
千葉真一(1939-)
TVアクションスターの先駆者がこの人。デビュー作『新七色仮面』では、恰幅の良かった前任者波島進に比べるとガリガリに痩せて貧相に映って仕方がなかった。
TV劇主演or準主演作品
1.新七色仮面(昭和35年/毎日放送)
2.アラーの使者(昭和35年/NET)
3.くらやみ五段(昭和40年/NET)
4.キイハンター(昭和43年/TBS)
5.ザ・ボディガード(昭和49年/NET)
6.柳生一族の陰謀(昭和53年/関西テレ)
7.柳生あばれ旅(昭和55年/テレ朝)ほか
『アラーの使者』か、もう60年近く視てないが懐かしいなぁ。主題歌も忘れてしまった。
夏目俊二(1926-2014)
TV劇進出以前は大映専属俳優、なぜか皇族・公家役が多かった人である。
TV劇主演作品
1.若さま侍捕物手帳(昭和34年/関西テレ)
2.風の武士(昭和35年/関西テレ)
3.遠山の金さん捕物帳(昭和35年/関西テレ)
4.新吾二十番勝負(昭和36年/フジ)
5.紫頭巾(昭和36年/関西テレ)
6.十六文からす堂(昭和33年/関西テレ)ほか
この人を知ったのは「6」で。ただし、『十六文からす堂』と言えば天知茂主演版(昭和58年)しか検索に引っかからないし、ウィキペディアでもこの人のバージョンは漏れている。「1~5」をリアルタイムで視た憶えはないし、「6」だけ視た記憶があるのが妙だ。初回放送された昭和33年は我家に受像機が入る前だから、再放送或いはクロスネットだった開局直後のTBS系大分放送(OBS)のスタート番組として改めて第一回から視たというのが実情かも知れない。そう言えば、小柴幹治主演『大楠公』(昭和34年/毎日放送)や『変幻三日月丸』(昭和34年/フジ)なんかもやってたぞ。
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