続いて完結篇となる第三作《水雲間》のサントラ盤。本作は民国十八年(1929年;昭和4年)頃が舞台だから、俳優は丁髷を結ってないし、時代劇と言っても現代劇に近い。主演は第一作《梅花烙》と同じ馬景濤と陳徳容のコンビ。あくまで個人的な好みの範疇だが、このシリーズは主演女優より助演陣のほうに惹き付けられる。第一作では蘭馨公主役の魯文、第二作の紫煙役何音、本作の汪子璇役陳紅らがそう。
☆ 水雲間 - 童孔(とん・こん)
オープニング曲。主人公梅若鴻のおバカなキャラクターとは百八十度違う男っぽい歌い方だが、童孔という歌手については全く知らなかった。調べてみると、中国安徽省宿州生まれの大陸系歌手だった。中国の歌い手と言えば、解放軍政治部歌舞団所属の歌手しか知らなかったが、いわゆる民間の流行歌手も居るんですね。
☆ 回憶 - 鍾鎭濤(ちょん・ちぇんたぉ)
歌ってる鍾鎭濤は元来が香港の人で、Kenny Beeという英語名も持っている。このシリーズは台湾で制作されたTVドラマだが、スタッフ・キャストには国籍に関係なく華字圏(中国・香港・台湾)の芸能関係者が数多く関わってるみたい。舞台は中国大陸だし・・・。華人の大同団結を演出しようとしたのかもしれない。
☆ 我心已許 - 蔡幸娟(つぁい・しんぢぇん)
エンディング曲。この人は台南生まれで生粋の台湾人。鄧麗君(テレサ・テン)亡き後、“小鄧麗君”と呼ばれてその衣鉢を継ぐ。何と言っても歌手としての知名度は抜群で、虾米音乐网での再生回数はアルバム(梅花三弄主題曲集)中のトップを誇っている。ただ、この曲には声域が合わないようで、低音部の歌唱がかなり苦しそう。
☆ 梅花三弄之三《水雲間》 - 全二十六集
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