またぞろラウィワンさんの話題を持ち出して申し訳ないのですが、件のアルバムを聴いて、すっかり遅ればせながらのファンになってしまいました。私奴の期待する'80年代タイポップスの凡てが、このアルバムに凝縮されているように思うのです。しかも何と申しましょうか、正価で買っても49฿(≒¥140-)ですからねえ、宝物のようなCDが何でこんなに廉いのか理解に苦しむ。
さあ、ファン心理の常として、生い立ちを知りたくなるのが人情。当然調べましたですよ。尤も、タイ語を解せぬ者がタイ語版ウィキペディアを参照しただけですから、或いは多々誤読があるやもしれませんけど。
それによると、仏暦2505年(1962年;昭和37年)1月14日のお生まれだとか。つまり、今年で満50歳におなりなわけで、懐メロ番組で歌う最近の映像もあるようですが、そんなのに断じて興味はない。知りたいのは往時('80年代)のこと。
そうは言っても、おおざっぱな経歴を書くと、芸能活動を前にまずチェンマイ大学人文学部マスコミ学科で2年間学んだとある。ということは卒業生ではなく、必要に駆られた聴講生か何かだったのかな。そして、仏暦2529年(1986年)にファーストアルバム《รุ้งอ้วน(虹)》を発表。同年、《อีกครั้ง(再度)》、《ยิ้ม(微笑み)》という二本の映画に出演。ただし、主演ではなさそう。さらに、翌年(1987年)発表したセカンドアルバムが今回購入せしめた49฿の《เพราะเราเข้าใจ(分かり合える仲だから)》だったというわけ。なあ~んだ、ジャケット表示のVol.2は、セカンドアルバムという意味だったのですね、納得。で、現在は某放送会社のCEO(最高経営責任者)、つまり社長さんだそうですよ。
それで以て、ラウィワンさんの“動く姿”見たさにYouTube検索してみたらありました。
ครั้งนั้น(その時;1986年) - รวิวรรณ จินดา
มองวันที่ผ่านไป(経て来た日々;1986年) - รวิวรรณ จินดา
ずいぶん年季の入ったVTRですね。ともに芸能界デビューの年、すなはち仏暦2529年(1986年)の映像。このとき既に24歳だったわけで、遅い芸能界入りということになる。でも、舌足らずの歌い方からして、当時は十代の高校生という誤った情報に接したとしても、誰も疑わないかもしれませんね。実際、実年齢を知るより先にこの映像を見た時は、十代の頃の映像かと思いました。
最後に、まったく曲調が異なるไม่อยากจะสน(興味ないわ)を聴きましょう。これを聴かずしてタイポップスの'80年代は語れない。曲感を喩えるなら、ロングスカートが当たり前だった時代(日本でなく、タイでの話)に、太股露わなミニスカート姿で街中を闊歩するようなもの。中高年者から顰蹙を買うに充分な“現代っ子気質”な曲ですからね。検索にかけると、無料でダウンロード(MP3)できるサイトもあるみたいですよ。
ไม่อยากจะสน(興味ないわ;1987年) by รวิวรรณ จินดา
閑人が綴る「チェンマイ便り」も本稿でおしまひ。今夕19時25分(日本時間21時25分)の飛行機で当地を発ちます。東京(羽田)に着くのは明朝6時30分の予定。
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