チェンマイへ来てそろそろ三週間経ち、明後日には帰国します。
けれども、出迎えてくれた不動産会社社長は、契約書も賃貸料も遣り取りせぬまま、入れ替わりに日本へ一時帰国してしまいました。もう戻っているはずなのに、何の連絡もない。尤も、自室の電話は取り外されたままだし、当方の携帯電話番号も知らせてないので、連絡しようがないのかもしれません。このまま、知らん顔してづらかろうかしら。
結局、食事や買物で外出する以外、部屋に閉じこもってFANtvを視るか、パソコンにかじりつくか、さもなくばゴロ寝しているだけの毎日でした。備品のTVは、地上波のほか衛星放送も受信でき、外国局では英米豪仏独伊等の欧米局、中台韓印等の亞洲局、もちろんNHK国際放送もあります。しかし、NHKは何で字幕も音声も英語で放送するの? もしかして音声を切替れば日本語になるのかなあ。 ったく。
話が逸れましたが、MTVで言えばGMM系のFANtvだけでなく、RS系のチャンネルもありました。ただ、FANtvの場合、ルークトゥン・モーラム・プアチヴィット等のヒット曲ばかりでなく、昔から歌い継がれてきたであろう古い曲も流しています。
次の曲なんか、たぶんそんな曲の一つなのでしょうね。
☆ สัญญากับใจ(契約と心) by รัชนก ศรีโลพันธุ์(Ratchanok Srilophan) ☆
邦題は映像の芝居を視てつけました。辞書によると、สัญญาは「約束」乃至「契約」、กับは接続詞「英語の“and”」、ใจが「心」「気持」といった意味。ルークトゥンはもともとイサーン(タイ東北地方)農民の労働歌・生活歌がルーツでしょうから、タイ国民の多数を占める貧困層の暮らしぶりを表現した歌なのでしょうね。
お涙頂戴の過剰演出を伴って『働けど働けど我が暮らし楽にならざり』の石川啄木風映像も、最後にหัวหน้า แผนกแม่บ้าน(清掃部長)まで出世して故郷へ錦を飾るところが如何にもタイらしい。
田舎に憧れを抱くわたくしにとって、都会的センスに溢れた今風の流行歌より、郷愁を誘うこうした歌のほうが好きですねえ。日本だって昭和三十年代頃まで、こんな曲が大いに流行っていたのに・・・。
この曲を知ったのは、チョムクァンさんのクリップがFANtvで流されていたからです。ラチャノクさんのほうも放送されています。
☆ สัญญากับใจ(契約と心) by จอมขวัญ กัลยา(Jomkwan Kanlaya) ☆
芝居がない分、こちらのほうが歌に集中しやすい。ただ、タイ語歌詞が理解できないと哀し気な曲としか言いようがなく、どんな心情を歌っているのかさっぱりわかりませんね。
やはり、映像の説得力は凄いってことか。しかしである。เอกลักษณ์ไทย(タイのお国柄)を歌うプムプァンさんの歌声に、水着姿の妖艶な美女映像を被せたVCDにはぶったまがった。ふざけるにもほどがある。
コメント