先ほど、昼餉に出かけたところ、行きつけの居酒屋(日本人経営)が潰れていた。なかなか好い味を出していたのだが、政情の混乱で観光客が激減していると聞く。その余波だろうか。
仕方がないので、タイ資本の和食レストランチェーン「FUJI」へ移動。SUKIYAKI SET(140฿≒¥420-)を注文した。女給嬢曰く「BEEF,PORK or CHICKEN?」だって。豚肉や鶏肉の“すき焼き”など聞いたことがない。宗教上の理由で三種の肉が選べるようになっているのであろうか。何れも同価という値段も解せない。
帰り道、葬列に出会った。タイのお葬式を目撃するのはこれが初めてではないが、過去はいつも車中だったので追い越しただけだった。今回は、心ならずも同道するような形になってしまった。
先頭を遺族と思しき黒装束の一団が歩き、その後(うしろ)に五六人のオレンジ色袈裟を纏ったお坊さんが続く。お坊さんは神輿みたいな輿に乗せられた棺を細紐で恰好だけ牽くようにしているが、実際に棺を担いで引っ張っているのは鉢巻き姿の若いアンちゃんたち。
その後に知友人たちらしい集団が続き、その後方には車列が連なる。沿道で見守る人も居て、爆竹(花火のよう)を鳴らしたりもして、それはもう賑やかである。
最も異様に感じたのは人々の表情。結婚式じゃあるまいし、みんなニコニコゲラゲラ笑いながらの行進だ。涙を見せる人など皆無。故人がどういう人だったのか、知る由もないが、これがタイ風お葬式の典型なのだろうか。同じ仏教でも、國が違えばこうも風俗習慣が異なるのか、と驚いた次第であります。
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